闘病中の食事
グリは慢性腎不全の初期の頃は体調不良は感じていないようで、療法食を食べてました。
しかし病気が進行するにつれて食が細くなり、2014年6月にクレアチニン値が5オーバーとなった頃には、療法食どころか他のフードも食べれなくなりました。
ここから8カ月間の、『食べること』との戦いの幕開けです。
今まで好きだったフードでも、匂いを嗅ぐだけになったり、舐めるだけになったり・・・
食べないと病気と戦えない、体重が維持できない、とあれこれと試行錯誤。
手を代え品を代えて何か食べてくれるものを探そうと必死になり、ドライフード、ウェットフード、肉、魚、など様々な種類を試みました。
やっと食べるのが見つかりホッとするのも束の間、数回食べるともう食べなくなることが度々。
*学習による拒食
猫には「学習による拒食 (learned taste aversion)」 というものがあり、「何らかの原因で胃腸の具合が悪くなると、その前に食べたフードと関連付けをして記憶する」という説があります。
(a) 以後はその食餌を食べなくなる (動物看護のための小動物栄養学 H20年改訂版)
(b) 猫は一ヶ月ほどの長期間、その食餌を食べない (本のタイトル忘れました。ご存知の方がいらっしゃいましたら、お知らせ頂けると嬉しいです)
上記のどちらの説が正しいのかはわかりませんが、(b)説であって欲しいと思います。
昨日まで食べていたフードを拒否し、好きだったフードも匂いを嗅ぐだけでそっぽを向いてしまう・・・
グリは、食べた事のない目新しいフードを提供すると興味を示しましたが、もしかしたらそれは、病気による体調不良をフードと関連付けていたから・・・かもしれません。
*軟らかいフード、固いフード
食欲がなくなった時、「口内が痛いから食べれないのかもしれない、軟らかいフードをあげよう」と、軟らかいものばかり用意したことがあります。が、それでも食べません。
途方にくれてC獣医さんに相談したら、「口の中が痛い猫ちゃんは、ウェットよりもドライフードを食べる子が多い」とのこと。
半信半疑でドライフードを試したら、なんと、食べるではありませんか!
口の中が痛いときには、ドライフードの方が負担が少ないのかもしれません。
個体差はあるでしょうが、試してみると良い結果になるかも・・・。
ドライフードを食べるようになると、食事の弾みがついたようで、ウェットも徐々に食べるようになりました。
ウェットと共に、ドライフードも最期まで食べていました。
ただ、大粒ではなく小粒が食べやすく、グリの好みは、
@ ロイヤルカナンのベビーキャット(1~4カ月用) ・・・ 極小粒で食べやすく、しかも栄養満点。
他のベビー用フードも試しましたが、これが一番のお気に入り。
@ ル・シャット デトレ ・・・ 小粒の腎臓病用のフード
猫缶などのウェットフードの他に、鮭、キス、鶏、牛肉なども食べさせました。
猫缶は、腎臓によいとされる貝、腎臓、レバーが入っているものをチョイスしましたが、食い付きが・・・。
結局は、食いつきがよいフードが優先。
殆ど何も食べなくなった頃、最後に興味を示したのは、「あんこうの肝」(腎臓病によい、とA獣医さん談)
舐めるだけでしたが、食べる素振を見せてくれたのが涙が出るほど嬉しかった・・・
*ウェットフードの形状
ウェットフードには色々な形状があります。
フレークタイプ、パテ、スープ、シチュータイプなど、中身の形が違います。
グリの場合はどんなタイプも食べていたのですが、病気が進行すると形のあるものが入っていると食べにくそうになりました。
ペースト状にすると食べやすいようで食が進みます。
初めはフードプロセッサでフードを粉々にしましたが、やはり部分的に小さな塊りが残ってしまいます。
そこで、すり鉢を使用しましたが、一回にすり潰すのは20g程度。
すり鉢に残ったフード割合が大きく不経済です。
次に、乳鉢に変更しフードの無駄はなくなりました。
でも、毎回の乳鉢作業は時間がかかるし、腕が疲れます。
そこでやっと、便利なものに出会いました。
イワタニ・ミルサー。
少量でも無駄なくフードをペースト状に出来ます。
これで時間も労力も大変楽になりました。
使い終わったら洗剤を入れて撹拌するだけで、後始末も簡単。
*フードの風味
ドライにしてもウェットにしてもオープンしたてのフード、新鮮な食品の方が食いつきが良いのは、どの猫ちゃんでも同じでしょう。
特に食欲がない時は、風味の落ちたフードは見向きもしません。
そこで重宝したのが、液体物OKの真空パック器ダッキーです。
専用真空袋ではなく一般の真空袋が使えるのでランニングコストは安くなります。
猫缶もドライも、オープンしたらすぐに小分けしてパック詰めしておくと、風味が落ちないようです。
真空袋は下記の袋を使っています。
@ 彊美人(きょうびじん)真空三方シール袋
耐熱温度 : 100℃30分ボイル、-40℃冷凍
酸素バリア性 : ミドルバリア。
袋サイズ : 0.07×120mm×170mm
・・・ お手頃価格で通常はこれを使っていますが、酸素遮断は中程度です
@ ハイバリア彊美人 (酸化防止に優れています)
耐熱温度 : 100℃30分ボイル、-40℃冷凍
酸素バリア性 : ハイバリア
・・・脱酸化剤と一緒に使います。
@ 酸素遮断チャック袋 虫キラーS
食品の長期保存を可能にする、酸素遮断チャック袋。
チャック袋にも関わらず、酸素の遮断が可能。
袋サイズは 320ミリ×425ミリ、厚みは0.095ミリ
・・・備え・防災セレクトショップ そなえるすとあで購入できます。
ドライフードはオープンした時に50gづつの真空パック詰めにし、脱酸素剤エバーフレッシュと一緒に酸素遮断チャック袋に入れ保存。
これで風味の劣化がかなり抑えられ、猫様には好評です。
今でもドライもウェットもフードは小分けにして真空パックで保存しています。
ご紹介したグッズは、殆どはアマゾン・楽天市場・Yahooショッピングで購入できます。
彊美人シリーズはYahooショッピングのショップで送料無料で扱っています。